ドメインそのままでサーバー移転!失敗しない手順と注意点 | 東洋株式会社 - 札幌、帯広、釧路、旭川
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ドメインそのままでサーバー移転!失敗しない手順と注意点

ドメインそのままでサーバー移転!失敗しない手順と注意点

「Webサイトの表示速度が遅い…」
「今のレンタルサーバー、料金が高いかも…」
「もっと高機能なサーバーでサイトを快適に運営したい」
Webサイトやブログを運営していると、このような理由でサーバーの移転(引越し)を検討するタイミングが訪れます。

しかし、いざサーバー移転をしようと思っても、
「ドメインはそのまま使えるの?」
「データが消えたり、サイトが表示されなくなったりしない?」
「SEOに悪影響が出たらどうしよう…」
といった不安から、なかなか一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

ご安心ください。サーバー移転は、正しい手順と注意点をしっかり押さえれば、初心者の方でも安全に実行できます。

この記事では、現在お使いのドメインをそのまま利用して、新しいサーバーにサイトを移転するための手順を、専門用語を極力使わずに、ステップ・バイ・ステップで徹底解説します。

1.なぜサーバー移転が必要になるのか?

そもそも、なぜサーバー移転を検討する必要があるのでしょうか。主な4つの理由は以下の通りです。

①表示速度の改善

サイトの表示速度は、ユーザー体験だけでなくSEO評価にも直結します。より高速なサーバーへ移転することで、読者の離脱を防ぎ、検索順位の向上も期待できます。

②コストパフォーマンスの向上

サーバーの性能は年々向上しており、より安く、より高性能なプランが登場しています。サーバーを見直すことで、月々の運営コストを削減できる可能性があります。

③機能性の向上

最新のセキュリティ機能、自動バックアップ、簡単なWordPressインストール機能など、運営を楽にする便利な機能が使えるようになります。

④サイト規模の拡大

アクセス数やコンテンツ量が増えてくると、現在のサーバーのスペックでは限界を迎えることがあります。サイトの成長に合わせて、より安定したサーバーへ移転が必要です。

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2.ドメインそのままでサーバー移転する流れ

まずは、サーバー移転の全体像を把握しましょう。作業は大きく分けて「準備」→「実行」→「確認・後処理」の3つのフェーズで進みます。

【準備】新サーバーの契約とデータのバックアップ
【実行】新サーバーへのデータ移行と動作確認
【確認・後処理】DNSの切り替えと旧サーバーの解約

この流れに沿って進めれば、混乱することなく作業を完了できます。

3.ドメインそのままのサーバー移転・引越し手順(7ステップ)

それでは、具体的な手順を7つのステップに分けて詳しく見ていきましょう。

Step 1: 新しいレンタルサーバーを契約する

まずは、移転先となる新しいレンタルサーバーを契約します。サーバー選びは移転の成否を分ける重要なポイントです。以下の点を比較検討して、自分のサイトに最適なサーバーを選びましょう。
サーバーのスペックと表示速度:高速な「NVMe SSD」を採用しているか、最新のCPUを搭載しているかなどを確認します。

料金プラン

→初期費用や月額費用、契約期間による割引などを比較します。

サポート体制

→電話やメールでのサポートが充実しているか、24時間対応かなどを確認しておくと、いざという時に安心です。

WordPress簡単移行機能

→最近の主要なレンタルサーバー(Xserverなど)には、数クリックでWordPressサイトを丸ごと移転できる便利な機能が搭載されています。初心者の方や、作業に自信がない方は、この機能があるサーバーを選ぶのが最もおすすめです。

契約が完了したら、サーバーの管理画面にログインできることを確認しておきましょう。

Step 2: 旧サーバーからデータをバックアップする

次に、現在運営しているサイトのデータを旧サーバーからダウンロード(バックアップ)します。サイトのデータは大きく分けて2種類あります。必ず両方バックアップしてください。

ファイルデータ

→WordPress本体、テーマ、プラグイン、アップロードした画像など。

データベース

→記事のテキスト、カテゴリー、タグ、ユーザー情報など。

Step 3: 新サーバーにデータを移行(アップロード)する

バックアップしたデータを、新しく契約したサーバーへアップロードします。

「WordPress簡単移行機能」を使う場合

→各サーバーのマニュアルに従って操作してください。多くの場合、旧サイトの情報を入力するだけで自動的にデータ移行が完了します。

手動で移行する場合

■ファイルのアップロード:
FTPソフトで新サーバーに接続し、Step 2でバックアップしたファイルデータをすべてアップロードします。

■データベースの準備:
新サーバーの管理パネルで、新しいデータベースを作成します。このとき作成した「データベース名」「ユーザー名」「パスワード」は後で使うので必ずメモしておきます。

■データベースのインポート:
新サーバーの「phpMyAdmin」にログインし、先ほど作成したデータベースを選択。インポート機能で、Step 2でバックアップしたSQLファイルをアップロードします。

■接続情報の書き換え:
アップロードしたファイルの中にある「wp-config.php」という非常に重要なファイルを編集。先ほどメモした新サーバーのデータベース情報に書き換えます。
wp-config.php
※この作業は、サイトを動かすための心臓部をつなぎ替えるようなものです。慎重に行いましょう。

Step 4:【DNS切替前】新サーバーでサイトの動作確認を行う

ネームサーバー(DNS)を切り替える前に、新サーバーにアップロードしたサイトが正しく表示・動作するかを必ず確認します。この一手間が、移転失敗のリスクを大きく減らします。

ドメインの向き先はまだ旧サーバーにあるため、そのままでは新サーバーの表示を確認できません。そこで、「hosts(ホスツ)ファイル」というPC内のファイルを一時的に書き換えて、自分のPCからだけ新サーバーにアクセスできるようにします。

■hostsファイルの編集方法

1.新サーバーのIPアドレスをサーバー管理パネルで確認します。
2.PCのhostsファイルに、以下の1行を追記します。
(新サーバーのIPアドレス) (あなたのドメイン名)
例:123.456.78.9 example.com
3.ファイルを保存し、ブラウザで自分のサイトにアクセスします。

これで新サーバーにアップロードしたサイトが表示されるはずです。以下の点をくまなくチェックしましょう。

・トップページや記事ページは正常に表示されるか?(デザイン崩れはないか)
・画像はすべて表示されているか?
・サイト内のリンクは正しく機能するか?
・WordPressの管理画面にログインできるか?
・お問い合わせフォームなどは正常に動作するか?

Step 5:ネームサーバー(DNS)を新サーバーへ切り替える

いよいよ、ドメインの向き先を旧サーバーから新サーバーへ切り替えます。この作業は、ドメインを取得したサービス(お名前.com、Xserverドメインなど)の管理画面で行います。

1.ドメイン管理サービスのコントロールパネルにログインします。
2.該当ドメインの「ネームサーバー設定」や「DNS設定」といったメニューを探します。
3.新しく契約したレンタルサーバーから指定されたネームサーバー情報(例:ns1.new-server.com, ns2.new-server.comなど)を入力し、設定を保存します。

【重要】DNSの浸透について

ネームサーバーの変更情報がインターネット全体に行き渡ることを「DNS浸透」と呼びます。これには数時間〜最大で72時間ほどかかる場合があります。この間は、アクセスする人によって新旧どちらのサーバーに繋がるか不安定な状態になります。

Step 6:新サーバーでSSL(HTTPS化)を再設定する

DNSの切り替えが完了し、新サーバーでサイトが安定して表示されるようになったら、SSL証明書を再設定します。
これを忘れると、サイトが「保護されていない通信」と表示され、ユーザーに不安を与え、SEOにも悪影響が出ます。

最近のレンタルサーバーでは、管理画面からボタン一つで設定できる無料独自SSL(Let’s Encrypt)が標準装備されています。
必ず設定を有効化し、サイトが https:// で表示されることを確認してください。

Step 7:旧サーバーを解約する

新サーバーでサイトが問題なく完全に動作していることを確認できたら、最後に旧サーバーの解約手続きを行います。
ただし、すぐに解約するのは絶対にやめましょう!

DNSの浸透期間や、万が一のトラブルに備え、最低でも1〜2週間は新旧サーバーを並行して契約しておくことを強く推奨します。この期間があれば、何か問題が見つかってもすぐに旧環境に戻すことができます。完全に移行が完了したと確信できてから、旧サーバーの解約手続きを進めましょう。

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4.サーバー移転で失敗しないための8つの重要注意点

手順と合わせて、失敗を避けるための注意点も必ず押さえておきましょう。

1.ダウンタイムを最小限にする

サイトが表示されない時間(ダウンタイム)は、ユーザーやSEOに悪影響を与えます。Step 4の事前動作確認を徹底し、DNSの切り替え作業はアクセスの少ない深夜や早朝に行うのがおすすめです。

2.ドメインで利用しているメールアドレスの移行を忘れない

info@example.com のように、サイトのドメインでメールアドレスを利用している場合、サーバー移転に伴いメールの送受信もできなくなります。
新サーバーの管理画面で同じメールアドレスを再作成し、PCやスマホのメーラー設定も変更する必要があります。メールデータは自動では移行されないので注意してください。

3.SEOへの影響を正しく理解する

「サーバー移転はSEOに悪い」という噂を聞くかもしれませんが、ドメインが変わらず、手順通りに正しく移転すれば、SEOへの悪影響はほとんどありません。
むしろ表示速度が上がれば、評価は向上します。注意すべきは、長期のダウンタイム、URLの変更(wwwの有無など)、SSL設定ミスです。これらを防げば大丈夫です。

4.旧サーバーの解約は絶対に焦らない

前述の通り、移転完了後も最低1〜2週間は様子見期間を設けましょう。「石橋を叩いて渡る」くらいの慎重さが、万が一の事態からサイトを守ります。

5.WordPressの「簡単移行機能」を積極的に活用する

手動での作業はミスが起こりやすいものです。初心者の方や作業に不安がある方は、簡単移行機能(代行サービス)があるサーバーを選ぶのが最も安全で確実な方法です。

6.wp-config.phpの編集は慎重に

このファイルの記述を1文字でも間違えると、サイトは「データベース接続確立エラー」となり表示されなくなります。編集前には必ずファイルのバックアップを取りましょう。

7.PHPのバージョンを確認する

WordPressを動かすためのプログラム言語「PHP」のバージョンが新旧サーバーで大きく異なると、サイトやプラグインが正常に動作しないことがあります。事前に新サーバーで利用するPHPのバージョンを確認し、必要であれば旧サーバー側でバージョンを合わせて動作確認しておくと、より安全です。

8.移転後はGoogle Search Consoleで確認

移転完了後、念のためGoogle Search Consoleにログインし、「URL検査」ツールでトップページが正常にインデックスされるか確認したり、新しいサイトマップを送信したりしておくと安心です。

5.サーバー移転代行なら「TOYO」にお任せください!

現在はワードプレスなどのCMS構築が主流となっているので、静的サイトのサーバー移転とは異なり、新しいサーバーで正常に表示されない、機能が動かない、など問題が多発します。そういった際は、CMSに精通したコーダーやSEでないと対処が難しいです。そんな時は東洋にご相談ください。

創業70年以上、お取引企業総数9,800社以上の実績による支援ノウハウによって、既存環境の調査から設計・移行・検証まで、専門エンジニアがワンストップで対応し、ダウンタイムも最小化。サーバー移転は当社にお任せください!

サーバー移転、ドメイン移管に関する見積もりや相談も受けつけているので、お気軽にお問い合わせください。
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