Google広告のP-MAXキャンペーンとは?その特徴を解説!
「P-MAXキャンペーン」とは日本語に直すと「パフォーマンス最大化」キャンペーンの意味であり、2021年よりGoogle広告で新しくスタートしたキャンペーンタイプです。
このキャンペーンは、これまでGoogle広告が培ってきた機能の集大成と呼ぶべき画期的な内容となっており、「次世代のキャンペーン」とも評されています。
P-MAXキャンペーンの特徴
P-MAXキャンペーンには、これまでにない様々な特徴が存在します。代表的なものを3つご紹介いたしましょう。
①コンバージョンの獲得に特化
従来のキャンペーンでは費用対効果を気にするあまり、コンバージョン確度の高い層(検索やリマーケティングなど)に限定して配信を行うことも多かったため、結果として対象となるユーザーが偏ってしまうケースも散見されました。
これに対してP-MAXキャンペーンは、ターゲット設定は最低限の項目しか指定できず、入札調整もGoogleにより自動化されるため、想定外のターゲットに広告が配信される可能性があります。
より幅広いユーザーへ配信が行われるため、費用対効果が向上する可能性があるのです。
②Google広告のあらゆる掲載面に配信が可能
これまでのキャンペーンでは、検索広告を出すには検索キャンペーン、ディスプレイ広告を出すにはディスプレイキャンペーンのように、出稿する広告の種類別にキャンペーンを作成する必要がありました。
それに対してP-MAXキャンペーンでは、1つのキャンペーンでGoogle広告の全ての掲載面(検索、ショッピング、ディスプレイ、YouTubeなど…)に広告を配信することが可能です。
このように幅広い配信が可能となることで、従来の方法ではリーチできなかったユーザーにも広告を配信できるため、これまで獲得ができていなかった層からのコンバージョンが期待できます。
③機械学習による最適化・自動化で成果につなげる
3つ目の特徴が「最適化・自動化」です。P-MAXキャンペーンは、あらかじめ決定したキャンペーンの目標を達成するため、AIがより効果の高い広告配信が行われるよう学習をすすめ、それに基づいた形で最適化が行われます。
機械学習による最適化自体は従来のキャンペーンでも行われていましたが、キャンペーンが複数に分かれるといった構造上の問題から、データ量が不足したり、キャンペーン作成や予算等の管理で労力を要する場面が少なくありませんでした。
一方P-MAXキャンペーンでは一つのキャンペーンで複数の広告枠にまとめて配信できるため、データ量やバリエーションが充実します。このため、より精度の高い最適化・自動化が行われます。
P-MAXキャンペーン運用の考え方
P-MAXキャンペーンは、「精度の高い最適化・自動化が行われる」というメリットの裏返しとして、人間による細かな調整をあまり行うことが出来ません。
P-MAXキャンペーンで調整できるのは、大きく分けて「予算」と「クリエイティブ(見出しテキストや画像など)」の2つだけ。「ディスプレイ広告の配信を強化したい」「このキーワードを除外登録したい」「この画像だけ配信したい」といった調整ができません。
そのため、これまでのように細かな調整を行うといった思考から「いかに機械学習の精度を向上させてゆくか」ということを念頭に置いた運用が必要となります。
P-MAXキャンペーンの推奨設定
前述のとおり、P-MAXキャンペーンは機械学習を適切に回していくことが成功の秘訣です。
そのために、開始時・開始後で以下の点に注意して設定を完了させましょう。
①開始時
②開始後
特徴や注意点を踏まえたうえで、より良い広告運用を!
いかがでしたか?
P-MAXキャンペーンは、これまでにない画期的な広告キャンペーンです。ただし、その多くの部分が自動化されているなど従来型のキャンペーンとは異なる箇所も多いため、広告運用者にはこれまでとは違った視点での戦略立案が求められます。
今回ご紹介したP-MAXキャンペーンの特徴や注意点を踏まえたうえで、より良い広告運用を目指しましょう!