デジタルイラストを描きたい方必見!おすすめの描画ツール
近年デジタルイラストの需要は高く、デジタルイラストを描くためのソフトも、さまざまなものを見かけるようになりました。そのため、「いろんなツールがあって、結局何を使って描けば良いかわからない・・・」という方は少なくないと思います。
本コラムでは、「これからデジタルイラストを描いてみたい!」「興味がある!」という方へ向けて、デジタルイラストを描くためのおすすめのツールをご紹介します。
目次
デジタルでイラストを描くメリット
デジタルでイラストを制作することは、以下のようなメリットがあります。
①修正が簡単
デジタルイラストはミスを簡単に修正できます。「元に戻す」機能で簡単に前の状態に戻すことができ、レイヤーを使用して作業を分けることで、特定の部分を修正することが容易になります。
②多様なツールや効果を使用できる
ブラシ、ペン、テクスチャなど、無限に近い種類のツールを使うことができ、水彩画、油絵、鉛筆画など、デジタルでありながらアナログ的な表現が可能です。フィルターや特殊効果を適用して、イラストのテイストを簡単に変えることもできます。
③コスパが良い
一度デジタルデバイスやソフトウェアに投資すれば、繰り返し使用できます。画材やキャンバスを定期的に購入する必要がないため、長期的にはコストを節約できます。
④様々なデバイスで制作できる
パソコン、タブレット、スマートフォンなど、様々なデバイスでデジタルイラストを制作できます。場所を選ばずにいつでもどこでも作業が可能になります。
⑤作品を共有・拡散しやすい
デジタルイラストは、オンラインで共有したり、プリントしたり、販売したりすることが簡単にできます。オンラインポートフォリオの展示や、デジタルプリントの販売など、作品を広めるための機会が多くあります。
⑥環境にやさしい
物理的な画材やキャンバスを使用しないため、廃棄物が少なく、環境に配慮したイラスト制作が可能です。
デジタルイラストを描くために必要な道具
デジタルイラストを描くための道具やツールは、技術の進歩と共に急速に進化しており、その選択肢の広さが魅力的でもあります。
まずは、デジタルイラストを描く上で一般的に使われる道具をご紹介します。
①ハードウェア
パソコンやタブレット、スマートフォンなど、デジタルイラストを描く際に操作するハードウェアが必要になります。
②ソフトウェア
デジタルイラストを描くためには、専用のソフトやアプリが必要です。価格や機能などさまざまな種類があるので、目的に合ったものを選びましょう。
③快適に描画するための道具
ペンタブレットや液晶タブレット、スタイラスペンなどの道具を活用することで、快適にイラストを描くことができます。
ここからは、デジタルイラストを描くために使用するハードウェアごとに、推奨されるスペックや必要な道具について解説します。
パソコンを使って描く
イラストをスムーズに制作するためには、使用するソフトウェアと制作するイラストの複雑さによって異なりますが、それなりのスペックを持つコンピュータが必要です。ここでは、一般的に推奨されるスペックについてご紹介します。
プロセッサ (CPU)・・・Intel Core i5以上のAMDプロセッサを推奨
メモリ (RAM)・・・最低8GB以上(できれば16GB以上を推奨)
ストレージ・・・SSD (ソリッドステートドライブ): 250GB以上を推奨
ディスプレイ・・・解像度 Full HD (1920×1080) 以上を推奨
また、パソコンでデジタルイラストを描く時に一般的に使われるのが「ペンタブレット」と「液晶タブレット」です。
ペンタブレット(通称:ペンタブ、板タブ)
ペンタブレットは、“ペンタブ”や“板タブ”と呼ばれることが多いです。(本コラムではペンタブと呼ばせていただきます)
ペンタブはパソコンに繋げて描画するデバイスで、ペンのようなものをタブレット上で動かすと、その動きがコンピュータ上のカーソルや描画に反映されます。感圧機能を備えており、ペンの圧力に応じて線の太さや透明度を変えることができます。
液晶タブレット(通称:液タブ)
液晶タブレットは、液晶画面が搭載されたペンタブのことで、“液タブ”とも呼ばれます。液タブは基本的に単体で使用できず、パソコンと接続することでイラストを描けるようになっています。
ペンタブと異なり、液晶ディスプレイに直接描画できるため、紙にペンで直接描いているような感覚で使用できます。液タブも感圧機能を備えており、精密な作業が可能です。価格帯はペンタブに比べて高価になることが多いです。
本コラムの後半で、おすすめのペンタブ・液タブをご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
タブレットを使って描く
タブレットを使えば、パソコンよりも気軽に、場所を選ばずにデジタルで絵を描くことができます。スタイラスペンを使ってタブレット画面に描き込みます。
タブレット
iPadやAndroidタブレットなど、自分の予算やニーズに合ったものを選びます。iPad Proのような高性能なタブレットは、より細かい作業が可能ですが、入門用としては、基本モデルのiPadや手頃な価格のAndroidタブレットでも十分です。描画機能などのスペックは製品ごとに異なるので、購入前に確認しましょう。
スタイラスペン
ペンのように持って、画面に触れてなぞることで、文字や図、絵などを描くことができる道具です。これにより、より正確な描画と自然なペンの感覚を実現できます。
スマートフォンを使って描く
手軽にイラストを描きたい方は、持ち運びにも便利なスマートフォンがおすすめです。ペンが必須かどうかは、描きたいイラストの種類や、精度、そして描画時の快適さによって異なります。細密なイラストを描きたい場合はペンの使用をおすすめしますが、スケッチやカジュアルな絵を楽しむ程度であれば、指での描画でも楽しむことが可能です。
おすすめのペンタブ・液タブ
①Wacom Intuos(ワコムインテュオス)
使いやすさを追求したエントリー向けペンタブレットです。紙に描くような自然な描き心地が特徴です。セットアップも簡単で、すぐに使い始めることができます。
②Wacom Intuos Pro(ワコムインテュオスプロ)
プロ仕様のペンタブレットで、高いペン精度、筆圧、傾き検出に対応したペンが搭載されています。好みの描き心地を選べる3種類オーバーレイシートや持ち運びに便利なソフトケースなど各種アクセサリーなども用意されています。
③Wacom One(ワコムワン)
デジタルイラスト初心者向けの液タブです。無料ダウンロードできるソフトや、使い方のチュートリアルなど、さまざまなコンテンツが利用できます。イラスト制作のほか、仕事や勉強用としても使用できます。
④HUION(フイオン)
HUIONは中国のタブレットのメーカーです。特にペンタブの価格が安く、初めてペンタブを購入される方におすすめです。
⑤XP-Pen(エックスピーペン)
XP-Penはペンタブレット、液晶ペンタブレットの専門メーカーで、中国に本社を置いています。幅広いラインナップがあり、コスパも優れています。
おすすめのイラスト描画アプリ
おすすめのイラスト描画アプリをご紹介します。ソフトによって対応デバイスが異なるので、購入前に公式サイトなどで確認しておきましょう。
有料ソフト・アプリ
①Adobe Photoshop(アドビフォトショップ)
業界標準の画像編集ソフトウェアであり、デジタルイラスト、フォトレタッチ、グラフィックデザインなど幅広い用途に対応しています。膨大なブラシ、高度なレイヤー管理、豊富なフィルターとエフェクトが特徴です。
②Adobe Fresco(アドビフレスコ)
Adobeの描画アプリで、クリエイティブクラウドとの連携も可能です。iPadとWindowsタブレットに対応しています。水彩や油絵のような自然なブラシストロークを再現するリアルなブラシが魅力です。
③Procreate(プロクリエイト)
iPad用に特化した人気の描画アプリで、鉛筆や水彩などアナログ風のある絵・イラストを描くことができます。シンプルな操作画面が特長で、直感的に使いやすくなっています。
④Clip Studio Paint(クリップスタジオペイント)
マンガ、イラスト、アニメーション制作に特化したソフトです。豊富なブラシオプション、高度なベクターレイヤー機能、3Dモデルの利用など、プロレベルの作品作りに必要な機能が揃っています。
無料ソフト・アプリ
①FireAlpaca(ファイア アルパカ)
シンプルな機能と簡単な操作性で、イラストやマンガを趣味で描く人からプロのクリエイターまで、多くのユーザーに支持されている無料ソフトです。動作も軽くて高性能、使いやすいインターフェイスが特徴で、定期的なアップデートにより、新機能の追加やユーザーのフィードバックに基づいた改善が行われています。
②ibisPaint X(アイビスペイントエックス)
ibisPaintには無料版のibisPaint Xと有料版のibisPaintの2種類があり、スマートフォンやタブレットで利用できる人気の高いイラスト描画アプリです。ibisPaint Xは、無料で利用できるものの、一部の機能や広告を取り除くためのプレミアム版にアップグレードするオプションも提供しています。
自分に合った方法でデジタルイラストに挑戦してみましょう!
デジタルイラストの制作は、感覚が慣れるまで難しく感じるかもしれませんが、まずは楽しむことを第一に挑戦してみていただけると嬉しいです。筆者がペンタブを初めて使ったのは10年以上前ですが、手元のペンの動きがパソコン画面に反映された時の感動は今でも覚えています。
興味がある方はぜひ、この機会にデジタルイラストを始めてみてはいかがでしょうか。