Cookie（クッキー）とは？今後の流れも含めて解説！
WEB広告を運用される方であれば、「Cookie（クッキー）」という言葉そのものはご存じかと思います。
しかし、その意味や役割を正確に理解されている方は、意外と少ないかもしれません。
本記事では、Cookieとは何であるか、その仕組みと、今後に向けて覚えておくべきことを簡単に解説いたします。
1. Cookieとは？
Cookieとは、ユーザーがWebサイトにアクセスした際、情報を一時的にブラウザに保存するためのテキストファイルのことです。
Cookieには、サイトの閲覧・操作履歴、ログイン時に入力したID・パスワードなどが保存されます。
たとえばすでに会員登録を済ませたECサイトに再度訪問した際、いちいちログイン作業を行ったり、住所の入力をすることなく商品が購入できたりするのは、このCookieのおかげです。
企業側としても、ユーザーの閲覧・操作履歴を分析できるというメリットがあり、WEBマーケティングの世界では非常に重要な存在でした。
2. WEB広告におけるCookieの役割
CookieはWeb広告においても重要な役割を果たしてきました。
①リマーケティング広告
最も代表的なものが、リマーケティング広告でしょう。リマーケティング広告は、WEBサイトにアクセスした際にGoogle 広告のCookieデータが付与されることで、そのユーザーがGoogle広告の提携サイトにアクセスした際にCookieデータが読み込まれ、広告が表示される仕組みです。
②ターゲティング
主に興味・関心の部分においてCookieはその役割を果たしてきました。
たとえば「料理関連」のページを頻繁に閲覧するユーザーをターゲティングするといった場合を考えてみましょう。
料理情報が掲載されたページにユーザーがアクセスをした際、各広告のタグによってCookieがブラウザに対し付与されます。
これにより、このページのCookieを持つブラウザは「料理関連のページを閲覧した」というデータが広告のサーバーに送られます。
そのCookieを別のWEBページが読みとったとき、広告のサーバーが「料理に興味があるユーザー」と判断し、広告を表示させるしくみとなっていたのです。
③Cookieの種類
Cookieには、「ファーストパーティ」と「サードパーティ」の2種類があります。
役割はどちらも同じものなのですが、「何処で発行されたCookieか」が異なります。
それぞれ個別にみていきましょう。
1.ファーストパーティCookie
ファーストパーティCookieとは、「WEBサイトの訪問先ドメインから直接発行されるCookie」です。
これは訪問したサイトが発行したものであるため、訪れたサイトのみでしか機能しません。
ユーザー行動追跡の精度に優れる一方で、異なるデバイス及びブラウザを利用すると別ユーザーと認識されてしまいます。
2.サードパーティCookie
サードパーティCookieは「第三者のドメインから発行されるCookie」です。
こちらの最も代表的な例が広告表示に関わる場合で、先述したリマーケティング広告に代表されるWEB広告の追跡機能は、サードパーティCookieの機能によるものです。
サードパーティCookieは第三者がユーザーの行動を横断的に追跡するという点と、多くのデータを紐付けることができるという点から、これまで大いに活用されてきました。
しかし、最近になってこれがプライバシーの侵害に当たるとして問題視されてきています。
「個人情報の流出と不正利用のリスク」「過剰なリターゲティング広告」…これらの懸念点が大いに注目されるようになってきたのです。
これにより近年、多くのブラウザがサードパーティCookieのサポートを廃止する方向で動いています。
計測にはサードパーティCookieだけではなくファーストパーティCookieを利用することが増加傾向にあるのですが、そのファーストパーティCookieもAppleのITPによって制限が行われるようになるなど、Cookie自体の利用制限が進んできています。
しかし、そうなるとデバイス側でCookieの利用が制限されたり、ユーザーからの同意が得られなければCookieを利用できないため、計測の精度が大きく落ち込むことになります。
おそらく、規制強化の流れは今後より加速することが予想され、Cookieを用いた計測そのものが出来なくなる日も近いかもしれません。
しかし、かといってWEB広告の機能がこのまま縮小されてしまうというのも運用者側にとっては頭の痛い話であることも事実です。
そこでGoogleがCookieによるコンバージョン計測を補完する機能として提案しているのが、「拡張コンバージョン機能」です。
次回はこの「拡張コンバージョン機能」について詳しくお話させていただきます。
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