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初心者でも簡単!ChatGPTを効果的に活用するためのプロンプトのポイント

初心者でも簡単!ChatGPTを効果的に活用するためのプロンプトのポイント
話題のChatGPTを使ってみたけれど、「期待していた回答が得られず、ガッカリ…」という経験はありませんか?

もしかしたらその原因、質問の仕方にあるかもしれません。

このコラムでは、ChatGPTの回答の質を上げるプロンプト(指示文)のコツやテクニックを紹介します。

1. ChatGPTの回答がイマイチ…。それ、質問の仕方が原因かも?

テレビ番組でもたくさん紹介されているChatGPT

テレビなどでChatGPTをはじめ、大規模言語モデルが紹介されているのを見ることが増えました。
あるお題に対して、コメンテーターとChatGPTの両方に回答させ、どちらの回答がより優れているか?より為になったか?を他の出演者で議論する、というようなテレビ番組も見かけます。

入力文章の質を向上させて、大規模言語モデルの能力を最大限引き出す

大規模言語モデルをすでに使用したことがある、という方も多いかもしれません。
しかし、実際に使用して、期待していた回答が得られず、ガッカリして、実用までは至らずというケースも少なくないようです。

大規模言語モデルは、何を聞いても回答してくれるのが魅力です。
初めて使用するときは、単純な文章を入力する方が多いと思いますが、回答の質は入力する文章に大きく依存しています。

大規模言語モデルの能力を最大限引き出すためには、入力文章の質を上げることが大切なのです。

2. ChatGPTを効果的に使うために、プロンプトは絶対条件

プロンプトエンジニアリングはAIに指示を出すスキル

AIに指示する際に入力する文章を「プロンプト(指示文)」と言います。

大規模言語モデルの普及に伴い、「プロンプトエンジニアリング」という言葉をよく耳にするようになりました。
プロンプトエンジニアリングは、簡単に言うと、ChatGPTのような大規模言語モデルに、どのような入力を与えると良い回答が得られるかというテクニックです。

AIが生成する回答の質を上げるには、具体的かつ明確な指示を出す必要があります。
逆に言うと、指示の仕方が悪いと、期待するような回答が得られません。

AIとコミュニケーションも夢じゃない!?

ChatGPTを効果的に使うためには、プロンプトをうまくつくることが絶対条件です。

プロンプトエンジニアリングのスキルを身に着けることができれば、AIとコミュニケーションも不可能ではありません。
AIとコミュニケーション
そして、質の高いプロンプトによって、ChatGPTはより高度な文章を執筆、歌詞の作成やコードの生成、アートの創造を実現するのです。

3. プロンプトのポイントを紹介

より具体的に質問すると◎

プロンプトの質の向上と言われても、ピンと来ないかもしれません。

例えば「天気は?」と簡単に聞くよりも、「今日の札幌の天気は何?」というように、具体的に入力したほうが、正確な回答が得られやすいということです。

AIの回答の質を向上する4つのポイント

重要になってくるのが、「どう指示をするか?」です。

プロンプトに入れるべきポイントを下記にまとめました。
ChatGPTを利用する際に、より質の高い回答が欲しいときは、次の4つを具体的に入力してみると良いでしょう。

【ポイント1】 指示

タスクの指示。ChatGPTに実行させたい具体的なタスクです。

例えば「〇〇を作成してください」や、「〇〇を要約してください」という指示を出します。

【ポイント2】 文脈

どのような文脈の中で回答してほしいか、指定するものです。

例えば「あなたはプロのWEBライターです」とか「あなたは優秀な営業マンです」という指示を出します。そうすることでChatGPTは、そのように振舞って回答してくれるようになります。

【ポイント3】 入力データ

質問や要望を指示します。

「〇〇というキーワードで、検索表示で1位を狙いたい」とか「初対面の人に好かれたい」という指示を出します。

【ポイント4】 出力形式

文字数の指定や表現の指示です。

例えば「3000文字以内で回答してください」とか「ですます調で回答してください」、「5歳児でもわかるように回答してください」という指示を出します。

ポイントを踏まえて、回答を理想に近づける

4つのポイントを踏まえて、ChatGPTにプロンプトを出しました。回答は以下の通りです。
4つのポイントを踏まえて、ChatGPTにプロンプトを出しました
この回答を面白いと思うかどうかは、個人差がありますが、4つのポイントを踏まえて指示を出すと、より理想に近い回答が得られるはずです。

4. その他、覚えておきたいプロンプトのテクニック

例を活用してAI学習させる

うまく回答が得られない場合は、「例」を活用するのが良いでしょう。AIは、与えられた入力から学習して、それに応じて回答することができます。
ただし、与える例の数が少なかったり、ノイズが含まれたりすると、正しく予測できないことがあるので注意が必要です。

例えば、“ボール→丸い・地球→丸い・スイカ→丸い”と指示した後に、月と入力してみます。AIはボール~スイカまでの記述から、形を示しているのだと学習し、「丸い」と回答します。
しかし、“ボール→丸い・地球→丸い・スイカ→野菜”と3つめのスイカだけ形でなく種類を記述すると、AIは月を「丸い」と回答してくれませんでした。
プロンプトのテクニック
このように、例を挙げる場合、AIを的確に導いてあげることが大切です。

複雑な内容を聞く際の魔法のプロンプト

複雑な内容を聞く場合は、AIに思考プロセスを与えるが大切です。その際、魔法のプロンプトがあります。
それは「段階的に考えてください」という一文です。

このプロンプトを入力するだけで、AIはステップごとに、段階的に考えることができるようになり、回答精度が大きく改善します。

5. 働き方を大きく変える大規模言語モデル

以上、このコラムでは、初心者でも簡単に使えるプロンプトエンジニアリングについて紹介しました。

ChatGPTを運営するOpenAIが公式に出している案内では、最新モデルを使うことをおすすめしています。
GPT3.5では解決できないことも、GPT4だと解決できることも多いようです。

大規模言語モデルの台頭は、私たちの働き方を大きく変えると予想されます。

大規模言語モデルとうまく付き合い、効果的な活用を続けるためには、プロンプトエンジニアリングのスキルは絶対条件です。
まずは利用してみることから。そして、自分に適した活用方法をみつけましょう。

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